プラハが舞台! ダン・ブラウン最新作「 シークレット・オブ・シークレッツ」
世界的ベストラーで、映画化され人気を博した「ダ・ヴィンチ・コード」の作者ダン・ブラウン。
2025年1月16日、彼の最新作「シークレット・オブ・シークレッツ」(上・下巻)が発売されました。
今回の舞台は、チェコ・プラハ。
そこで、チェコ親善アンバサダーで、何度もチェコを訪れている私は、早速その最新刊を読ませていただきました。
今回の記事では、「シークレット・オブ・シークレッツ」を読んだ感想や読む上でのポイント、聖地などを紹介します。
ダン・ブラウンが好きな方だけでなく、チェコが好きな方、チェコ旅行を計画している方の参考になればうれしいです。
ダン・ブラウンと彼の作品について
アメリカの作家、ダン・ブラウン。
2003年に発表された「ダ・ヴィンチ・コード」をはじめ、「天使と悪魔」「インフェルノ」は映画化もされ、世界的な人気を誇っています。
彼の作品の中でも、ハーバード大学の宗教象徴学ラングドン教授が登場する作品は、特に読者に愛されているシリーズです。
今回の「シークレット・オブ・シークレッツ」は、すでに世界でベストセラーになっている話題作!
もちろんラングドン教授が活躍します。
シークレット・オブ・シークレッツのあらすじ
恋人で、純粋知性科学者ソロモン教授(キャサリン)の講演を聴くため、ラングドン教授が訪れたのは、チェコ・プラハ。
講演の翌朝、ラングドン教授がホテルから出かけている間に、キャサリンは突然姿を消します。
殺人事件に巻き込まれ、追っ手に追いかけられながら、プラハの街中をキャサリンを探して駆け回るラングドン。
その中で、近日発刊する本の原稿の内容が原因でキャサリンが姿を消したこと、その背景には、思いもかけない大きな組織とその秘密のプロジェクトが関わっていることを知ります。
やがてキャサリンを見つけ出したラングドンは、真相を探るため、2人でそのプロジェクトの中枢に向かい。。。
プロジェクトの全貌を知った2人が、最後にたどり着いた真実とは。。。
シークレット・オブ・シークレッツのポイント
ここでは、「シークレット・オブ・シークレッツ」を読んで、チェコ親善アンバサダーの目線で、ポイントだと思ったことを紹介します。
プラハを旅したくなる描写
ラングドンやキャサリンが追っ手に追われ、また真相を求めて駆け回るプラハの街。
観光スポットとして有名なカレル橋や旧市街広場、プラハ城、クレメンティヌム、シナゴークなどが登場します。
本を読み進めながら、まるで自分がプラハの街を旅しているような感覚になりました。
また、訪れたことのないスポットも登場したので、次回のプラハ旅では、ぜひ聖地巡礼をしたいと思いました。
まず冒頭、ラングドンが奇妙な体験をするカレル橋。
観光客が必ず訪れる旧市街広場の天文時計。
キャサリンが講演を行ったヴラジスラフ・ホールは、プラハ城内の聖ヴィート教会の近くにあります。
ダン・ブラウンのファンでなくても、プラハを旅したことのある方や、プラハに興味のある方も楽しめるのではないかと思います。
チェコの伝説「ゴーレム」とは
重要な登場人物として、自身をゴーレムと信じる男が登場します。
ゴーレムとは、ユダヤ教の指導者ラビ・レーヴが作り出した土粘土の人形のこと。
人形の口に神の名を書いた羊皮紙を入れると動き出し、レーヴのために働きました。
普段は、ユダヤ教の安息日(土曜日)のために、金曜日の夜のうちにゴーレムが動かないよう、羊皮紙を口から外すようにしていましたが、ある日レーヴはそれを忘れてしまいます。
そこで、土曜日に動き出したゴーレムはパニックとなり、プラハの街を壊したため、レーヴが羊皮紙を外すと、ゴーレムは粉々に砕け散ってしまいました。
レーヴは、いつか再びゴーレムが登場できるよう、その塵を旧新シナゴークの屋根裏部屋に隠したとされています。
旧新シナゴークは、屋根の形が特徴的な、人気の観光スポットです。
私がプラハでお土産に購入したコースターにも、ゴーレムのイラストがあり、馴染み深い伝説のようです。
「意識」と「脳」について知る
今回の本では、意識と脳の関係についての研究が、事件を引き起こす大きな要因となっています。
私にとって普段あまり馴染みのないテーマで、難解な語句も多くありましたが、熟読することで、興味深く読むことができました。
特に後半になるほど、スピード感をもって物語は進んでいき、科学の進歩が及ぼす人類への影響を憂わずにはいられません。
小説の結末は、あっ!と思わせるものとなっていますよ。
科学に興味のある方は、さらに楽しく読むことができるのではないでしょうか。
「シークレット・オブ・シークレッツ」(上・下巻)は、現在KADOKAWAより発売されています。
KADOKAWAによる、ダン・ブラウンの特設サイトはこちら。
全国の書店はもちろん、以下のオンラインショップでも購入できます。
まとめ
今回は、「ダ・ヴィンチ・コード」の作者としても有名な、ダン・ブラウンの最新作「シークレット・オブ・シークレッツ」を、チェコ親善アンバサダーの目線で、読んだ感想や読む上でのポイント、聖地などを紹介しました。
プラハが舞台ということで読み始めましたが、意識や脳といった科学についての知識が多く描かれた、「ダ・ヴィンチ・コード」とは違った切り口の作品でした。
興味のある方は、ぜひ読んでみてくださいね。

