チェコといえばビールを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
確かにビール消費量世界一を誇るチェコですが、実は美味しいワインが飲めるんです!
ただチェコワインは、日本であまり販売されておらず、情報も少ないのが現状です。
今回は、チェコ渡航歴4回、2019年よりチェコ親善アンバサダーとして活動している私が、チェコワインを楽しむ旅の情報を紹介します。
ワインの産地の情報やワインを楽しめる場所など、チェコ旅行に役立つ情報をお伝えしますので、ぜひ参考にしてくださいね。
(なお写真はチェコ訪問時のもの、情報は記事掲載時のものです)
チェコワインの産地巡り
チェコワインの産地・南モラヴィア地方
ウィーンに国境を接する、緑の大地が続く南モラヴィア地方。
チェコ国内のブドウ畑面積の96%を占める、チェコを代表するワインの産地です。
この地方で作られるワインは「モラヴィアワイン」と呼ばれ、白・赤ともスッキリした味わいのワインが多いのが特徴です。
南モラヴィア地方へのアクセス
南モラヴィア地方の旅の拠点としておすすめなのが、チェコ第2の都市ブルノです。
プラハからは、電車またはバスにて約2時間半のところです。
私のおすすめは、ウィーンからブルノに入り、ブルノのホテルに宿泊しながらワインの産地を巡るコース。
ホテルを移動する必要がないので、身軽に南モラヴィア地方を回れます。
またオロモウツやリトミシュルなどの世界遺産の街にも、日帰り旅行が可能です。
ウィーン空港からブルノまではバスが運行していて、所要時間約2時間半、本数も頻繁に出ています。
日本からウィーン空港到着後、バスでブルノに移動するのがおすすめのルートです。
ズノイモ
南モラヴィア地方のワインの産地の1つ、ズノイモ。
中世の城壁に囲まれた、歴史を感じる美しい建物が立ち並ぶ魅力的な街で、私も何度も訪れるお気に入りの場所です。
ズノイモ城の展望台からは、峡谷とブドウ畑を一望することができます。
ズノイモで手軽にワインのテイスティングができるのが、ズノイモ城のすぐそばにある「エノテカ」。
こちらでは、29の地元ワインメーカーの作る120種類ものワインを、セルフテイスティングできるんです!
プリペイドカードを使って、好きなワインをお好みの量購入する、最近日本の酒造やワイナリーで見かけるシステムです。
テイスティングルームにずらりと並ぶワインの中から、お気に入りのワインを見つけるのが楽しい時間ですね。気に入ったワインは、ボトルでの購入も可能です。
●店名 :Enotéka znojemských vín
●住所 :Hradní 2, 669 02 Znojmo 2, チェコ
そしてもう1カ所おすすめなのが、チェコの大手ワイン会社Znovín Znojmoのワインショップ「Znovín – Prodejna vín, Loucký klášter Znojmo」です。
場所は、ズノイモ駅から徒歩約20分。隣接するロウカ修道院に醸造所があり、ビジターセンターにて、ワインのテイスティングや購入ができます。
●店名 :Znovín – Prodejna vín, Loucký klášter Znojmo
●住所 :Klášterní, 671 81 Znojmo 5, チェコ
ズノイモのぶどう収穫祭
ズノイモで毎年9月頃に開催されるのが、ぶどう収穫祭です。
2024年は、9月13~15日に開催されます。
収穫祭では、音楽の演奏や演劇などが模様されるステージのほか、ワインやビール、軽食など多くの屋台が出店します。
祭りのメインイベントは、中世のコスチュームに身を包んだ街の人々のパレード。
まるで中世の時代にタイムスリップしたような雰囲気です。
ズノイモへのアクセス
ブルノからズノイモまでは、路線バスが便利です。
ブルノのバスターミナルから約1時間15分、ほぼ1時間おきに運行しています。
運賃は、乗車の際に運転手さんに直接支払います。
停留所はズノイモ駅のバスロータリー、終点なので初めてでも安心です。
なおズノイモ駅から、エノテカがある街の中心地には、歩いて約10分です。
ミクロフ
南モラヴィアのもう1つのワインの産地が、オーストリアに国境を接する街ミクロフです。
バロック様式のミクロフ城が街の中心に建ち、中世の面影を残すミクロフ。
頂上にある白い壁の礼拝堂がある「聖なる丘」からは、ミクロフ城をはじめ、美しい街並みが望めます。
ミクロフ城の地下には、ワインセラーがあり、見学ツアーにて大きなワイン樽を見ることができます。
街にはワインショップが多くあり、ワインを手軽に購入できるほか、レストランでも地元産のワインを楽しめます。
ミクロフのぶどう収穫祭
ズノイモ同様、ミクロフでも毎年9月にぶどう収穫祭が開催されます。
「パーラヴァぶどう収穫祭」と呼ばれるお祭りで、2024年は9月6~8日に行われます。
こちらでも、ワインや食事の屋台のほか、歴史パレード、騎士の槍馬上大会など、中世の雰囲気を満喫できるイベントが盛りだくさんです。
ミクロフへのアクセス
ブルノからミクロフまでは、路線バスを利用します。
ブルノのバスターミナルから約1時間15分、ほぼ1時間おきに運行していて、充分日帰り旅が楽しめます。
ミクロフのバス停からミクロフ城までは、徒歩で約10分です。
新酒の季節限定「ブルチャーク」
ぶどう収穫祭が開催される9月頃、南モラヴィアの街中に出回るのが、「ブルチャーク」と呼ばれる発酵途中のワインです。
ドイツではフェダーヴァイザー、オーストリアではシュトゥルムと呼ばれていますね。
街の広場では、ブルチャークの屋台があちらこちらに出て、その場で紙コップにて飲めるほか、ペットボトルで購入することもできます。
白ワインが多いですが、赤ワインもあります。
私がペットボトルで購入したのが、ブルノのキャベツ市場(青果市場)の屋台。
ホテルの部屋に持って帰り、ブルノの滞在中楽しみました。
ジュースのような甘みと微炭酸のさわやかさあり、ゴクゴクいくらでも飲めそうですが、実はアルコール度数が6%ほどあります。
飲みすぎには注意しましょう!
もちろん、ズノイモやミクロフなどの産地でも、屋台やワインショップなどで手軽にブルチャークを手に入れることができますよ。
なおブルチャークを購入する時には注意点が1つ。
ブルチャークは発酵途中のワインため、蓋をして置いておくと、開けた時に吹き出します!
実は、私も経験があります(笑)
必ず密閉をせずに冷蔵庫で保管し、味が劣化しない数日中に飲み終わるようにしましょう。
ブルチャークが飲めるのは8月終わりから10月初旬まで。
屋台やお店によって味が異なるので、この時期にチェコを訪れた時は、ぜひいろいろ試してみてくださいね。
まとめ
今回は、チェコ旅行のヒントになる、「チェコワインの産地巡りや楽しみ方」について紹介しました。
以下の記事では、チェコ旅行に役立つ世界遺産の情報や、女性一人旅でも入りやすいプラハのレストラン情報を紹介していますので、ぜひ読んでみてください。