佐賀(2019.4)

佐賀 鍋島藩城下町を訪ねる(その3)

引き続き、柳町を散策します。

★旧三省銀行

明治15年に銀行類似業務を行う「三省社」として建てられ、明治18年に「三省銀行」という正式な銀行として業務を行っていました。しかしながら明治26年には、経営悪化で倒産してしまっています。

個人的には、一番心に残った建物でした。

階段の吹き抜けがとても美しく、2階にはシャンデリアが取り付けられています。

外観はむっくりとした形で、白壁と緑の銅板の窓が印象的です。

 

★鍋島緞通を知る

かつての呉服商「旧森永家」には、紅茶専門店と鍋島緞通の工房が入っています。

鍋島緞通とは、江戸元禄の頃に中央アジアや中国から伝わった佐賀発祥の絨毯織です。その素晴らしさから、当時は一般の人々への売買は禁じられていて、幕府への献上品とされていました。

工房では、男性の織手の方が実際に織られていて、お話をお伺いすることができました。その精密さから、1枚完成させるのに長い時間と手間がかかり、大変な作業であることが分かりました。

完成品も展示されていて、敷地内のショップでは、実際に購入することができます。

工房のHPは、こちらから。

 

★道の側溝にも注目

柳町の通りの側溝をよく見てみると、可愛いシルエットが描かれています。馬に乗った人や駕籠屋など、当時の生活が感じられる素敵な取り組みです。

紹介した邸宅の他にも、リノベーション工事中で見学できなかった「旧古賀銀行」やお店として営業している旧邸宅など、見どころたくさんの柳町です。