クトナーホラは、14~15世紀に銀の採掘で大いに繁栄した街で、世界遺産に登録されています。プラハからは電車で約50分、日帰り旅にピッタリです。
★電車でクトナーホラへ
プラハ本駅からクトナーホラへの電車は、1時間に1本程の割合で出ています。当日窓口にて往復チケットを購入、往復215コルナ(約1100円)でした。

私の乗った10時3分発の電車は5分遅れで到着、観光客で混みあっていて、立っている人もいました。

11時前にクトナーホラ本駅に到着、駅の前には、世界遺産クトナーホラの看板が。本駅から旧市街へは歩いて30分程、まずはその途中にある墓地教会に向かいます。

★4万人もの人骨が眠る墓地教会
本駅から歩いて10分程のところに位置する「墓地教会」は、14世紀末に建てられた墓地礼拝堂です。


何より驚くのは、4万人もの人骨で作られた内装にあります。入場料90コルナ(約450円)を支払って、半地下になった礼拝堂に入ります。

まず目に入るのは入口の装飾、両脇には高く積み上げられた人骨の山。


でも不思議と怖いだとか不気味だとかいう気持ちは起こらず、一種の芸術を見ているようです。特に大きなシャンデリアやシュバルツェンべルグ家の紋章は綺麗だとさえ思えてきます。



日本ではできないこの経験は、不思議な感覚でした。
★パステルカラーが美しい、聖母マリア大聖堂
墓地教会のすぐ近くにある「聖母マリア大聖堂」は、シトー会派修道院として建てられた世界遺産の聖堂です。

一歩中に入ると薄クリーム色の壁や天井が優しく迎え入れてくれます。この色のせいか、中はとても明るく感じます。

建設当時の遺構を見ることができ、また眺めがとても素晴らしので、ぜひ2階に上がるのをお勧めします。

★可愛い旧市街の街並み
聖母マリア大聖堂からさらに歩いて20分程、旧市街に到着です。パラツキー広場は、パステルカラーの壁の建物が立ち並び、とてもカラフルです。



こちらは、「石の噴水」と呼ばれる15世紀に造られた水道施設です。

「聖ヤコブ教会」は、クトナーホラで最初に造られた石造りの教会です。現在教会は修復中(祭壇などの内部は見学できます)ですが、テラスから見る「聖バルボラ大聖堂」が、ビュースポットとして有名です。

右側のオレンジ屋根の建物は、旧イエズス会大学で、現在美術館となっています。

★ゴシック様式の傑作、聖バルボラ大聖堂
クトナーホラを代表する「聖バルボラ大聖堂」は、ゴシック様式の後期絶頂期の傑作と言われる、世界遺産の大聖堂です。1388年に建築が始まり、500年以上の後完成しました。聖堂に向かう橋には、プラハのカレル橋のように聖人の像が並んでいます。


入場料120コルナ(約600円)を支払います。窓口で、日本語の案内を貸してくれました。こちらのステンドグラスは、直接描かれたものなので、色彩が素晴らしいです。


ステンドグガスからこぼれる光がフレスコ画に当たってとても綺麗です。

聖バルボラは炭鉱労働者の守護聖人で、壁のフレスコ画には銀採掘当時の姿が壁画に残されています。


また、炭鉱労働者をモデルにした像もあります。

天井には同業組合や市民の紋章が飾られています。

2階に上がると、外側の尖塔やアーチが近くで見ることができます。


内部の見学を終えて外に。


重厚なファサードや尖塔、アーチは本当に素晴らしく、正面からの姿も堂々としています。

テラスから見るクトナーホラの街、見えるのは先ほど訪れた聖ヤコブ教会です。

★中世の雰囲気を味わえるレストラン「ダチツキー」
ランチは、旧市街にある「ダチツキー」でいただきます。

ダチツキーは、クトナーホラ出身の実在したルネッサンス期の作家でグルメとして知られています。内装は中世の居酒屋のイメージで、壁にはダチツキーの肖像画や、中世を思わせる絵画や装飾がたくさんあります。


地ビールのその名も「ダチツキー」と牛肉のクリームソース煮をいただきました。合わせて238コルナ(約1450円)どちらもとても美味しかったです。

クトナーホラは、見どころいっぱいの街で、満足の日帰り旅となりました。